オムニバス映画『female』2005年09月05日 21時28分04秒

“Jam Films”シリーズ最新作は、現代女性作家の書き下ろし小説を原作とした5本の短編集。

冒頭の『桃』(篠原哲雄監督)が、配役が間違っているうえに脚色及び脚本も未熟なため失敗作になったが、その他はまずまず。『太陽の見える場所まで』は廣木隆一監督。前作『ヴァイブレータ』は長距離トラックに乗る男女の物語だったが、今回はタクシーに乗り合わせた(?)女3人のエピソード。なかなか楽しい仕上がりになったが短編ではやや物足りなさも。『女神のかかと』(西川美和監督)は原作の魅力をうまく再現。大塚寧々好配役、少年役・森田直幸好演。しめくくりの『玉虫』は、塚本晋也監督の湿度たっぷりの濃密な映像が際立つ。

5作品の真ん中に配置されたのが松尾スズキ監督作品『夜の舌先』。初監督作『恋の門』よりも、大竹しのぶとの二人芝居で上映された『出しっぱなしの女』に近い印象。劇作家としての松尾スズキは、性を描いて生殖に深入りしてしまうところに魅力があるのだが、この映画では「セックスなんてただの性行為だもん」とでも言いたげに、過剰な意味づけを排除したような描き方になっているのが面白い。

9月4日@四日市中映シネマックス

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