NYLON100℃ 35th SESSION『2番目、或いは3番目』 ― 2010年07月26日 23時09分47秒
秀逸な装置で表現された廃墟を舞台とするケラの新作は、劇団としてのNYLON100℃の充実ぶりを遺憾なく示している。
ナンセンスな笑いとシリアスな芝居を自在に行き来する女優陣が相変わらず素晴らしいが、客演として参加の緒川たまき(ケラ夫人)が彼女たちに比べても遜色がなかったのには驚いた。
偽善的なボランティアふうの訪問者たちと、廃墟の街の幸福なのか不幸なのか分らない住人たち――。地縁・血縁に基づく共同体が崩壊したその後で、私たちは誰とどのようにつながって生きていくのか。
廃墟の中でこそ見えるかすかな希望。ケラにしては毒よりも優しさを感じさせる作品に、彼の結婚生活は幸福なのだろうと思った。
7月25日@シアタードラマシティ