栗山民也演出『母・肝っ玉とその子供たち~三十年戦争年代記』 ― 2005年11月22日 23時26分11秒
主演・大竹しのぶの個人技によって、ある水準には到達した舞台なのだろうが、ブレヒト劇として考えるどうなのだろう? 情感が勝ちすぎて、戯曲本来のクールな批評性が後退しているように思える。
本作をモチーフのひとつにした松尾スズキの傑作『キレイ』(片桐はいりが演じたカネコキネコ=母・肝っ玉ことアンナ)の方が、よほどブレヒト的だったのではないだろうか。
11月20日@兵庫県立芸術文化センター中ホール